「イニシェリン島の精霊」🎬 作品情報
- タイトル:イニシェリン島の精霊(The Banshees of Inisherin)
- 公開年:2022年(日本公開:2023年1月27日)
- 制作:サーチライト・ピクチャーズ
- 監督・脚本:マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)
- 音楽:カーター・バーウェル
- 主演:
- コルム(演:ブレンダン・グリーソン)
- パードリック(演:コリン・ファレル)
- シボーン(演:ケリー・コンドン)
- ドミニク(演:バリー・コーガン)
- ジャンル:ヒューマンドラマ / ブラックコメディ
- 上映時間:114分
- 視聴方法:Disney+、Amazon Prime Video(レンタル)、DVD/Blu-ray
「イニシェリン島の精霊」📖 あらすじ(ネタバレなし)
🏝 友情の終焉がもたらす、奇妙で悲しい物語
舞台は1923年のアイルランド、イニシェリン島という小さな孤島。
この島で長年親友だったパードリック(コリン・ファレル)とコルム(ブレンダン・グリーソン)。
しかし、ある日突然、コルムが「もう友達でいたくない」と言い放つ。
理由も分からず困惑するパードリックは、何度も関係を修復しようと試みるが、コルムの態度は頑なだった。
「もし話しかけたら、自分の指を切り落とす」
そんな奇妙な宣言をするコルムに対し、パードリックはさらに執拗に関係を修復しようとする。
やがて、この単なる友情のもつれが、島全体を巻き込む大事件へと発展していく…。
一方、アイルランド本土では内戦が続いており、銃声が遠くから聞こえてくる。
それはまるで、パードリックとコルムの“小さな戦争”を暗示するかのようだった。
「イニシェリン島の精霊」🌟 見どころ
1️⃣ 友情の終焉がもたらす、静かな狂気
💔 「親友が突然絶縁を宣言したら?」
- 長年の友人から理由もなく拒絶されるという、誰しもが共感できるテーマを扱っている。
- しかし、単なる喧嘩では終わらず、次第に異様な展開へと進んでいく。
- 友情とは何か? 執着とは何か? その問いを観る者に投げかける。
🔪 「もし話しかけたら、指を切り落とす」
- コルムの冷徹な決意と、それに執着するパードリックの暴走が絡み合い、物語は予測不能な方向へ。
- ブラックユーモアと不穏な空気が混ざり合う、独特のテンションが魅力。
2️⃣ 美しくも孤独なアイルランドの風景
🌊 圧倒的な映像美!
- 物語の舞台となるイニシェリン島は架空の島だが、ロケ地はアイルランド西部のアラン諸島やアキル島。
- 壮大な海と険しい崖、霧がかった丘陵地帯が、登場人物たちの孤独をより際立たせる。
- 「人間関係の崩壊」を描くストーリーとは対照的に、映し出される風景は穏やかで美しい。
🎻 アイルランド音楽がもたらす郷愁
- 伝統的なアイルランド音楽が、映画の雰囲気をさらに引き立てる。
- 何とも言えない哀愁と不気味さを感じさせるサウンドデザインが秀逸。
3️⃣ コリン・ファレル&ブレンダン・グリーソンの名演技
🎭 コリン・ファレル(パードリック役)
- 心優しくて単純な男が、徐々に変貌していく姿を見事に演じる。
- 友を失うことに耐えられず、次第に追い詰められていく演技は圧巻。
- 本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネート!
🎭 ブレンダン・グリーソン(コルム役)
- 突然の絶縁宣言、そして異常な行動。
- 彼の抱える孤独と苦悩がじわじわと伝わってくる名演技。
- 『ヒットマンズ・レクイエム』でもタッグを組んだコリン・ファレルとの再共演が話題に。
🎭 ケリー・コンドン(シボーン役)
- パードリックの姉として登場し、唯一の常識人とも言える存在。
- 島を出たいと願いながらも、兄のことを心配する繊細な演技が光る。
🎭 バリー・コーガン(ドミニク役)
- 島の若者で、どこか影のあるキャラクター。
- 彼の純粋さと痛ましさが、ストーリーにさらなる深みを加える。
「イニシェリン島の精霊」🎥 こんな人におすすめ!
✅ シンプルな設定から予測不能な展開を楽しみたい人
✅ ブラックコメディ×ヒューマンドラマが好きな人
✅ アイルランドの美しい風景に魅了されたい人
✅ マーティン・マクドナー監督作品が好きな人(『スリー・ビルボード』『ヒットマンズ・レクイエム』)
✅ 人間関係の微妙なバランスに興味がある人
🌀 『イニシェリン島の精霊』を観た人はこちらもおすすめ!
1️⃣ 『スリー・ビルボード』(2017)
📌 マーティン・マクドナー監督の傑作ヒューマンドラマ
- 監督・脚本:マーティン・マクドナー
- 主演:フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル
- ジャンル:ヒューマンドラマ / ブラックコメディ
📖 あらすじ
アメリカの田舎町、ミズーリ州のエビング。
娘を殺された母親・ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、事件を解決できない警察に怒り、**「犯人はまだ捕まっていない」**というメッセージを掲げた巨大な看板(ビルボード)を立てる。
この行動は町全体を巻き込む騒動へと発展し、地元の警察署長(ウディ・ハレルソン)や差別主義的な警官(サム・ロックウェル)との衝突を引き起こす。
やがて、母の怒りと警察の暴力、そして町の人々のさまざまな思惑が交錯し、物語は予想もつかない方向へと進んでいく——。
⚔ 『イニシェリン島の精霊』との共通点
- 監督・脚本は同じくマーティン・マクドナー。
- 田舎町を舞台にした、人間の怒りと孤独を描くドラマ。
- ブラックコメディとシリアスなヒューマンドラマの絶妙なバランス。
- 予測不能な展開と、笑っていいのか分からないブラックユーモアが魅力。
🎥 おすすめポイント
✅ 『イニシェリン島の精霊』の皮肉なユーモアが好きな人
✅ 田舎町で繰り広げられる人間ドラマが好きな人
✅ 強烈なキャラクターたちがぶつかり合う映画が観たい人
2️⃣ 『ヒットマンズ・レクイエム』(2008)
📌 コリン・ファレル&ブレンダン・グリーソンの初共演作
- 監督・脚本:マーティン・マクドナー
- 主演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、レイフ・ファインズ
- ジャンル:クライム / ブラックコメディ / ヒューマンドラマ
📖 あらすじ
ベルギーの中世都市ブルージュを舞台に、二人の殺し屋・レイ(コリン・ファレル)とケン(ブレンダン・グリーソン)が隠れ家として滞在することに。
しかし、若い殺し屋レイは、あるミッションで大きな過ちを犯し、良心の呵責に苦しんでいた。
そんな彼を見守るベテランの殺し屋ケン。
やがて、彼らのボス(レイフ・ファインズ)から驚くべき指令が下され、事態は予想もしない結末へと進んでいく——。
🔪 『イニシェリン島の精霊』との共通点
- コリン・ファレル&ブレンダン・グリーソンの名コンビが再共演。
- ユーモアと哀愁が入り混じる独特のトーン。
- 静かな町の風景の中で、暴力と感情が交錯する展開。
- 罪悪感と孤独、人生の選択に苦しむキャラクターたち。
🎥 おすすめポイント
✅ 『イニシェリン島の精霊』の静かで狂気じみた雰囲気が好きな人
✅ コリン・ファレル&ブレンダン・グリーソンの掛け合いをもっと観たい人
✅ 予測不能なストーリー展開が好きな人
3️⃣ 『ロスト・ドーター』(2021)
📌 孤独な心理を描くミステリアスなドラマ
- 監督・脚本:マギー・ギレンホール
- 主演:オリヴィア・コールマン、ダコタ・ジョンソン、ジェシー・バックリー
- ジャンル:心理ドラマ / ミステリー
📖 あらすじ
ギリシャのリゾート地で休暇を過ごす大学教授のレダ(オリヴィア・コールマン)。
しかし、彼女は偶然出会った若い母親ニーナ(ダコタ・ジョンソン)とその娘を見た瞬間、過去の苦い記憶が蘇り、次第に心のバランスを崩していく。
やがて彼女は奇妙な行動を取り始め、次第に周囲の人々を巻き込む事態へと発展。
過去と現在が交錯しながら、観る者に問いかける。
「母性とは?」「自分の人生とは?」
🌀 『イニシェリン島の精霊』との共通点
- 孤独な登場人物の心理描写が丁寧に描かれる。
- 美しい風景とは裏腹に、不穏な空気が漂うストーリー展開。
- 観る者を引き込む静かな緊張感。
- 人間の深層心理や過去のトラウマに焦点を当てる。
🎥 おすすめポイント
✅ 『イニシェリン島の精霊』の「静かに狂気が広がる感覚」が好きな人
✅ 人間の心理や感情の機微をじっくり観察する映画が好きな人
✅ オリヴィア・コールマンの名演技を堪能したい人
「イニシェリン島の精霊」✨ まとめ
🎭 『イニシェリン島の精霊』は、「友情の終焉」を通じて、人間の孤独と執着を描いたブラックコメディ&ヒューマンドラマ!
美しくも孤独なアイルランドの風景の中で、笑えて、怖くて、切ないストーリーが展開する。
💡 「もし親友に突然絶縁されたら?」
あなたなら、どうする?
レビュー2
夜に時間ができたので、普段見ないようなジャンルを見てみようと思いこちらの映画を見ました。
島の中のコミュニティでの距離感や空気感などが、こちらの映画の最大のみどころです。監督が有名な方なので、有名監督のタイトルをお探しの方におすすめの作品です。
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もやもやが心地いい
見終わったあとに、あれ?とモヤモヤが残る作品。
でも、この作品のことをすごく考えてしまうから作品としては大成功なのではないかと思います。
アイルランドの風景が美しいのがみどころ。
深く考えさせられる作品でした。
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